植本祭 2016.2.6  後編

さて、いよいよ後半です。みんな場の雰囲気に慣れてきました。

瀬戸大橋を渡りたくなる本と困難に立ち向かう姿に心打たれる本

 さて、いよいよ後編。

 

 お次は旅好きやよいです。本は2冊。

 ⑤『ことりっぷ 四国』昭文社

  (テーマは旅行)

ぶ」、「まっる」に代わる旅好き女子の必読ガイドブック。荷物に入れてもがさばらないサイズなのも便利ですね。先日行った四国の旅で活用。瀬戸内海を思わせる濃い青の表紙が旅の気分を盛り上げます。「うどんが一杯300円」「てんぷらをのせるとさらに美味しい」なんて話を聞くと、すぐにでも行ってみたくなる場所、四国。

 

 ⑥未来を変えた 島の学校』山内 道雄、岩本 悠、田中 著(岩波書店

  (テーマはオススメ本)

 島根県の離島にある隠岐島前高校。人口減少や少子高齢化が進み廃校寸前のこの高校で、地域の過疎化を食い止めるべく、「島前高校魅力化プロジェクト」が始動したそうです。今までにない取組に奔走し困難に立ち向かう、熱い大人たちと高校生の姿に思わず涙。多くの人に読んでもらいたいおすすめの一冊。



冬にぴったりな本とペットに声をかけたくなる本

 さて、最後は不肖、山法師の番です。緊張しました! 

冬の本』天野 祐吉 著(夏葉社

 (テーマはオススメ本)

 和田誠イラストの表紙ときれいな装丁に惹かれて購入。「冬と本」をテーマに、作家や芸能人、文化人など84人の著名人が書いたミニエッセイが並んでいます。冬の夜のあたたかい布団の中で子供と読む絵本、凍えそうな東京の真ん中で食べた熱々のおでん。年々季節感が薄れ、冬らしさを味わいにくい昨今。毎年、本格的な寒さが来たら、本棚から取り出し、冬を噛みしめながら読むのがおすすめ。

 

 ブラフマンの埋葬』小川 洋子 著(講談社文庫)

  (テーマは動物)

 瀕死の状態の得体の知れない動物を助け、「僕」は、「ブラフマン」と名付け、かわいがるように。タイトルから悲しい結末が予想され、それと対比するように心を通わせる「僕」とブラフマンの生き生きとした日々。失われていくものをただ放り出すのではなく、「埋葬」するように丁寧に慈しむ心を教えてくれます。自分の周りの大切な「何か」を思い浮かべながら読みたくなる一冊です。


植本祭を終えて

 

 今回はバラエティに富んだ8冊の本が集まりました。参加者のMさんより、「刺激を受けました」との感想をいただきました。

 私たちも新しい本の世界が開けた気がします。また、本を通してメンバーの新たな一面も知れ、とても楽しかったです。

 また機会があればこのような会を開催したいです。寒い中参加されたMさんどうもありがとうございました。

(文 やまね)